1-1 オフセット印刷機での設置例
印刷用紙同士がくっつき、自動包装機が動作不良になったり、用紙の給紙、排紙で紙ぞろえがうまくいかず、生産効率が低下することがあります。
1-2 ロール式ラミネート機での設置例@
ロール式ラミネートは、上下2枚のフィルムの間に挿入された用紙を加圧し、圧着していくものですが、フィルムそのものが非常に帯電しやすいため、「フィルムのたわみ」「粘着面への埃の付着」などの静電気問題を常に抱えています。
ラミネートフィルムの圧着は、熱ローラーを使用するため、機械周りが乾燥状態となります。このため、加湿器などの空調対策以外に、より直接的な除電対策が必要になります。ここでは「静電気防止ロープ」を直接フィルムに触れさせることで高い除電効果を得ています。
※フィルムの接着側ではない面へ触れさせています。
1-3 ロール式ラミネート機での設置例A
ラミネート作業時、フィルムとローラーの圧力と摩擦が原因で発生する静電気によって異物質の付着、後加工時の作業効率の低下、静電気ショックによる安全問題などの静電気トラブルが発生します。特に湿度と気温が低い秋や冬には静電気トラブルが一層増加します。韓国のM社では静電気防止ロープを製造ラインに設置して静電気トラブルを解決しています。
AC処理時、圧胴とシリンダーの摩擦や圧力で静電気が発生します。圧胴を端から端まで横切るように「静電気防止ロープ」を設置しました。
フィルムがパウダスプレーを通過する前に「静電気防止ロープ」を通るように設置することにより、静電気によってパウダーが噴射時に固まるトラブルが解決できました。ロールの端から端までを横切るように磁石に結んで固定させています。除電効果を高めるためにアース部のペンキ塗装をヘラで削っています。
2-1 プリント配線板加工業界での設置例
プリント基板は、絶縁性を保持するために液状レジストの塗布(ソルダーレジストの塗布)が必要です。 しかしゴミが付着したまま塗布すると、配線の断線などのトラブルのもとになります。
(プリント配線板加工業 A社様)
2-2 工場内物流業界での設置例
静電気によって、バフ研磨した金属、金型から外したプラスティックの成形品に、ゴミ、ホコリが付着することがあります。
引火性のある溶剤を使った印刷やコーディング、塗装工程で、静電気による発火事故が発生してしまう可能があります。
バチッとくる静電気の大きさは、数万ボルトにもなります。瞬間的とは言え、その衝撃は、不快なものです。また、電気ショックを受けた反動で、思わぬ二次災害(落下や、機械に身体をぶつけたり、誤操作など)も懸念されます。
ビジネスフォーム印刷会社として知られる株式会社 高速様(本社・埼玉県川越市芳野台1ノ103ノ7)では、5年ど前から除電バー「静電気防止ロッド」を採用、印刷製品へのゴミの付着や用紙と用紙の密着に伴うトラブルなどを一掃し、作業効率を向上させるとともに、快適な作業環境を構築されています。
もともとは連続伝票の仕事が主体であり、静電気の影響はほとんどなかったそうです。ところがシートもの、それも紙と樹脂を貼り合わせた仕事が増えてきた頃から、とくにガイドローラー部を中心に静電気が頻繁に発生するようになりました。
「当初は静電気を除去するために、水で濡らした布で用紙を湿らせながら印刷を行った。ところが紙が伸び縮みし印刷適性も良くない。またローラーに静電気防止ペーパーを巻いてみたが、印刷中にそのペーパーのカスがボロボロ落ちて製品の中に入ってしまい困っていた」
そんな折、出合ったのが「静電気防止ロッド」。「最初は半信半疑であったが、とにかく試そうということになりました。そしてサンプルを取り付けた瞬間、髪の毛が逆立つような静電気特有の現象が消えたのでビックリした。」と本多工場長。続きはPDF でご覧ください!
ロハスプリント(東京都足立区、東海林克範社長、03・3856・5111)は、静電気防止製品の販売先と販売地域を拡充する。主に印刷業向けだった同製品がこのほど映画館でフィルム帯電防止用に採用されたのを機に、印刷業以外への拡販を推進する。また国内・韓国で展開している同製品のインターネット販売を今春に中国、年内に台湾にも広げる。市場が縮小している国内印刷業向けが主体だった事業を見直し、同製品の収益基盤を強化する。
ロハスプリントはネット販売の手法により、静電気防止製品の販売先を多様化する。2009年に国内の印刷業以外の業種向けに立ち上げた専用サイトの認知度が徐々に高まり、このほど松竹マルチプレックスシアターズ(東京都中央区)から同製品など数百万円を受注。全国21の映画館に3セット(3スクリーン分)ずつ納入した。
受注した静電気防止製品は、無数の導電ポイントを持つ棒状のマイクロファイバーをロッドに巻き付けたもので、対象物近くにかざして除電する仕組み。映画フィルムを映写機に送り出す際に発生する静電気を防ぐ。電力を使用せず、従来の除電装置よりランニングコストを低減できる。
もともと印刷業向けの製品で、給紙に不具合を生じせる静電気の除電に使われる。今後は静電気を嫌う包装フィルムなど多様な業種へと販路を広げていく考えだ。
同社は現在、印刷業以外の業種向け専用サイトを国内と韓国向けに立ち上げている。これに中国と台湾向けサイトを加え、販売対象地域も広げることで収益構造を多様化する。
再生のためにフィルムが回転する下段の円盤に静電気防止ロッドを1本、フィルムが巻き戻される上段の円盤にも静電気防止ロッドを1本を設置しました。ロッドは磁石で取り付け、移動は可能です。
巻き戻される時に機械の揺れで金属の円盤にフィルムがぶつかったり、フィルムがプラスティックのローラを通るので静電気が発生します。上段の巻き戻されるフィルムのロールにも1cmぐらいの距離をおいて設置しました。
下段の再生されるフィルムのロールと1cmぐらいの距離をおいて設置しました。
ヒノキ専門製材工場での「静電気防止ロープ」の設置事例です。加工した角材にボイラーで熱を加え乾燥させる工程があり、そのボイラーの燃料としてヒノキの木屑を使用しています。
その木屑をボイラーへエアー搬送する工程で静電気が原因で機械内に木屑が付着、詰まり防止のセンサーが反応して機械が止まり、掃除をしてもまたすぐ詰まってしまうので困っていました。
静電気防止ロープを設置したところ、木屑の付着の問題が解消されセンサーで止まることがなくなりました。